白旗神社秋祭 湯立神楽

白旗神社秋祭 湯立神楽

 

白旗神社の秋祭、湯立神楽が開催されました。江戸時代から受け継がれてきたもので、神職が十二座演じるのが特徴です。大釜に熱湯をたぎらせ、湯華(湯玉)の立ち上りでその年の吉凶を占います。神事について、鈴木宮司の解説を聞きながら、参加者が楽しんでいました。
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境内に5色の紙垂(しで)と竹で作られた天蓋(てんがい)を飾った斎場を作り、産土神(氏神)、火の神、水の神をお招きします。そして大釜に水を満たして火を焚き、熱湯をたぎらせ湯立の結晶(湯花)を受けることで災を除き、福を招くと言われています。

 

湯立神楽12座(白旗神社のホームページ「年中行事」より引用)
1.打囃子(うちはやし)
はじめに笛・締太鼓・大胴の楽器によって大拍子(音合わせ)をします。
2.初能(はのう)
宮司が左手に広げた扇に洗米をのせ、右手に鈴を持ち四方にお米をお供えして、諸々の霊を清めます。

 

1030yudatekagura2白旗神社宮司の舞「初能(はのう)」

 

3.御祓(おはらい)
お神酒とお祓いの道具を持ち、舞に使うすべての道具・斎場すべて(神様が降臨される場所・釜場・火・水)を祓い、神様の降臨を待ちます。
4.御幣招(ごへいまねき)
神楽の対象となる産土神(うぶすなのかみ)・火の神・水の神をお招きする舞です。
5.湯上(ゆあげ)
火の神と水の神が結びついてできた熱湯に湯たぶさ(笹)を浸し、熱湯を桶に汲み取り、神前に捧げます。「湯立」由来の舞です。
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6.中入れ(なかいれ)
前半の清め・祓いが終了して短い休憩となります。
7.掻湯(かきゆ)
御幣(ごへい)で四方を鎮め、舞が終わると大釜の前に進み、煮えたぎった湯釜を御幣で掻き回すと、渦巻きが生じて湯玉が飛び散ります。古くはこの湯立ちによってその年の吉凶を占いました。
8.大散供(だいさんく)
このお祭りに招かない天津神(あまつかみ)、国津神(くにつかみ)、八百万神(やおよろずのかみ)に洗米を供え、四方を和め鎮めます。勇壮かつ優美な二人舞いです。
9.湯座(ゆぐら)・笹の舞(ささのまい)
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2人の舞手が笹の葉で四方を舞い鎮めた後、交互に大釜に向かい、熱湯を笹に浸して参列者の頭上に散らし掛けます。このしぶきを浴びると災難病魔を祓い除けると言い伝えられています。

 

10.射祓(いはらい・または弓祓と書く)
四隅に矢を放ち悪霊を退散させます。最後に正面(神前)に矢を放ちますが、悪霊がいないため矢は消えてしまいます。放たれた矢を授かると開運招福・息災延命になると伝えられています。
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11.剣舞(けんまい)、12.毛止幾(もどき)
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赤面の天狗(猿田彦)が剣を持ち邪悪を清め、悪しき大気を体内に吸い込み浄化させ、二本の指で空中に九字(くじ)を切り、護身・除災・勝利のまじないをしながら豊年万作・大漁満足・天下泰平を祈念し、天地運行の乱れを正します。途中より黒面の山の神がしゃもじを持って現れ、天狗の真似をしたり、滑稽な仕草をしながら、斎場にいるすべての人の心に平安と安らぎを取り戻させる『もどき』で神楽は終了します。
山の神が居合わせた子供を泣かすのも、醍醐味とか、、、、。
神楽が終わると斎場に取り付けられた紙垂(しで)を持ち帰り、家の神棚に祀り、災い除けにする風習があると言われ、頂いて帰りました。(2022年10月28日 hiramechan)